※2017年5月現在、このページで紹介してるRCヘリの中には販売終了のものがあり、情報としてはやや古くなっています。
1.1. 電動RCヘリコプターの分類
1.2. マイクロヘリ
1.3. ミニヘリ(450クラス)
1.4. 500クラス
このページでは、メインローター長280mm以下の電動RCヘリコプター(ラジコン・ヘリコプター)を「マイクロヘリ」、メインローター長280〜325mmを「450クラス」あるいは「ミニヘリ」、メインローター長400〜450mmを「500クラス」と呼ぶことにします。
現在の電動ヘリは、操縦方式の違いにより、大きく固定ピッチ機と可変ピッチ機の2タイプに分類されます。ただし、超小型機には独自の操縦方式を持つものもあります。
・固定ピッチ(Fixed Pitch=FP)
メインローターのピッチ角が固定されているタイプ。操縦系統が単純で、ローター回転数も低いため、リビングあるいは体育館などの室内での飛行に適しています。製作、調整も後述の固定ピッチより容易です。しかし風には弱いので、屋外での飛行には不向きです。また固定ピッチ機では、ローター回転数の増減で上昇下降させますが、下降させるときに急激に下降しやすく、操縦性があまりよいとはいえません。また前進飛行もむずかしくなるため、現在では室内用のマイクロヘリにほぼ限定されます。
・可変ピッチ機(Collective Pitch=CP)
現在の屋外用RCヘリの標準的操縦方式で、メインローターのピッチ角を調節できるタイプ。固定ピッチよりも操縦系統が複雑になり、調整も難しく、ヘリ用のプロポが必要となります。ローター回転数も高くなるので、室内ではソファなどを傷つける可能性が高くなります。操縦に慣れれば、風のある屋外でも飛行可能です。また、メインローターピッチをマイナスにすることにより、背面ホバリング、フリップ、ロール(横転)やループ(宙返り)などの各種曲技、3Dフライトも可能となります。現在では重量40gの可変ピッチ機があります。
ヘリコプターというと、まずイメージされるのがシングルローター方式です。これはメインローターと、その反トルクを打ち消すテールローターからなる機体です。またラジコンヘリでは、安定性の高い同軸二重反転方式のヘリが初心者向け、室内用として多数、発売されています。
・シングルローター
メインローターは1組、その反動トルクをテールローターで打ち消すタイプ。現代の実物ヘリコプターと基本的に同じ方式です。同軸二重反転方式よりも、操縦性、運動性は高くなりますが、反面、自律安定性は低くなります。ブレード mSR、ソロ・マックス、ヒューズSX、キャリバー120、SRBシリーズがこのタイプです。
・ブレード mSR(シングルローター/固定ピッチ)
・同軸二重反転
メインローターが二組あり、上下に配置され、反転することにより反動トルクを打ち消すタイプ。安定度が高く、初心者でも習得が容易です。ブレード mCX/mCX2、ソロ、ブラヴォーIII、ドラコ、XRBシリーズがこのタイプです。
ドラコ(同軸二重反転、固定ピッチ)
・クワッド(クワッドコプター)
2011年から急速に普及してきている4ローターのヘリです。クワッドコプターQuadcopter、クワドロコプターQuadrocopterと呼ばれます。これも「回転翼機」という意味では、広義のヘリコプターに分類されます。リビングで楽しめる超小型のX100(ハイテックマルチプレックスジャパン)、ブレード Nano QX 、ブレード mQX(E-flite)などがあります。
クワッドは飛行姿勢が安定していることから、主に空撮用に用いられています。2013年にはDJI Pahntom が世界的にヒットし、類似モデルもいくつか発売されています。これらにGoPro Heroシリーズなどの小型カメラを搭載して空撮を楽しむファンが増えています。3ローター(トライコプター)、6ローター(ヘキサコプター)、8ローター(オクトコプター)もあり、これらを総称して「マルチコプター」とも呼ばれています。
現在主流のクワッドは、モーターの回転数の制御によって姿勢を制御するため、機械的(メカニカル)な操縦機構を持ちません。3軸ジャイロを搭載したコントロールユニットが、安定したホバとフライトを可能とします。いわば飛行ロボットとでもいうべきもので、制御プログラムによってフライト性能が変わります。当初はドイツで実験が行われ、コントロールユニットは高額でしたが、最近は安価な中国製品が入手できるようになり、価格面での敷居は低くなってきています。GPSを搭載して、位置や高度をキープしたり、出発地点に自動的に帰還させることも可能となっています。
これに対し、2013年10月に発売されたスティングレイ Stingray 500 (Curtis Youngblood)は可変ピッチのクワッドで、フリップ、背面ホバが可能です。
また、2014年11月に発売された NINJA 400MR (JR)は、固定ピッチローター/4モーターですが、モーターを逆転させることができ、背面ホバが可能な運動性の高いクワッドです。従来のラジコンは操縦を楽しみ、操縦技量を競うスポーツなので、今後は運動性の高いクワッドも、大きく発展しそうです。
【参考ページ】
さらに2014年からは、海外で比較的小型で高速飛行が可能な固定ピッチクワッドでFPV(First Person's View、機体のカメラの映像をパイロットがゴーグルで見ながらフライトする方式)によって、森の樹間などの複雑なコースをフライトするFPVレーシングが試みられており、今後、ラジコンの新しい分野として流行する可能性があります。ただし、これまでのラジコンは「外部視点で操縦するホビー」という定義があり、FPVはそこから逸脱するので、アメリカでは議論となっています。また、日本では電波法の関係から、海外で試みられているFPVシステムの運用には制約があります。
飛ばす場所によって、インドア用(室内用)、アウトドア用(屋外用)という分類もあります。アメリカでは、しばしば「インドア・ヘリ Indoor heli」という表現を目にします。これを訳すと「室内ヘリ」となりますが、ちょっと注意が必要です。「室内」のイメージが、アメリカと日本では大きく異なるからです。
日本で「室内」というと、住宅のリビングなどの居室や、せいぜいオフィスの会議室ぐらいのイメージになりますが、アメリカの「インドア」は、「屋外ではない」ということで、体育館とか飛行機の格納庫のようなかなり大きな空間まで含むのです。
実際、アメリカで販売されているインドアヘリやインドアプレーンの中には、体育館以上の空間でないと飛ばせないサイズのものもあります。アメリカ北部やカナダなど、冬期に屋外飛行が困難な地域では、後述の450クラス、500クラスの電動ヘリを体育館や広い空間の施設で飛ばすことが広く行われています。
このため、アメリカでは、もっと小さい室内空間を指す場合には、リビングルーム living roomとか、カンファレンスルーム conference room(会議室)という表現をすることもあります。
・ナインイーグル・ソロのリビングルームでのフライト
SRBクオークのやや広い室内でのフライト
T-Rex 500のインドア3Dフライト
メインローター径180〜240mmのクラス。日本の一般的な住宅の室内でも、慣れれば4.5〜6畳程度のスペースでホバリングと低速の前進後進、旋回飛行が可能です。ただ、初心者はできるだけ広いスペースで練習した方がローターや機体を壊さなくてすみます。
このクラスの機体は、以前はほとんどが固定ピッチでしたが、最近は可変ピッチ機もでてきて、ロール、ループ、フリップ、背面ホバなども可能となっています。モーター、アンプ、ジャイロ、受信機、サーボなどは専用のものがあらかじめ組み込まれた完成キットで、送受信機、バッテリー、充電器がセットされて販売されています。機種によっては工場で出荷時にテストフライト調整済みで、購入してバッテリーを充電すれば即ホバリング可能なものもあるので、初心者向け、入門向けといえます。
また、このクラスのヘリは軽量なため、操作を誤って壁に衝突させたり、墜落させたりしても、ほとんど壊れないのも大きなメリットです。ただし、ぶつかりそうになったら、すぐにエンコンを下げること。また、やはり壊れるときは壊れます。
(1)ドラコ(ナインイーグルス/ハイテックマルチプレックスジャパン)
飛行重量29g、メインローター径188mmの同軸反転型ヘリ。3.7V110mAhのバッテリーを使用します。海外で大人気のBlade mCX(E-flite)と同等品のようですが、プロポ(送信機)は上下逆転させることでモード1とモード2が切り替えられるという、ユニークな設計となっています。ホバリングは非常に安定してが、エルロン、エレベーターの効きはにぶい感じです。付属のプロポ(送信機)はホビラジのプロポと比べると操作性がよくないのが残念です。
完全な無風状態なら、屋外でもフライトは可能ですが、わずかでも風があると、流されて帰還できなくなります。
最新バージョンはSoloPro210 V5 (NEW DRACO)です。
このモデルとほぼ同等のソロについては、OUK RADIO CONTROL CLUBのページに詳細なレポートがあります。
関連ページ:ブラボーIII
(2)ソロマックス(ナインイーグルス/ハイテックマルチプレックスジャパン)
飛行重量27g、メインローター径190mmのシングルローター固定ピッチヘリ。3.7V120mAhのバッテリーを使用します。後述のブレード mSRに近い機体です。送信機はソロと同じく、上下逆転させることでモード1とモード2が切り替えられるという、ユニークな設計となっています。
ソロ用と同じ付属のプロポ(送信機)はホビラジのプロポと比べると操作性がよくないのが残念です。
なお、最新バージョンは Solo Maxx 270です。プロポが改良されて、操作性がよくなっています。このモデルについては、OUK RADIO CONTROL CLUBのページに詳細なレポートがあります。
ヒューズSXもキャビン以外はほぼ同じですが、ボディの重量が増えるため、持ち味が異なり、ホバはソロマックスよりもややむずかしくなります。
ローター径180mm、飛行重量28gのシングルローター室内電動ヘリ。3.7V110mAhのリポバッテリーで飛行します。シングルローター機としてはホバリングが極めて容易で、SRBクオークの小型版、といった感じです。なお、このモデルはJR(日本遠隔制御)が国内販売しています。
付属のプロポ(送信機)は、小さくて軽いのはよいのですが、ホビラジのプロポと比べると操作性がよくないのが残念です。
アメリカではスタビレス化された後継機、Blade mSR Xが発売されています。
このモデルについては、OUK RADIO CONTROL CLUBのページに詳細なレポートがあります。
関連ページ:ブレードmSR
飛行重量約30g、シングルローター、固定ピッチ。メインローター径179mm、3.7V150mAhのリチウムポリマーバッテリーで飛行する室内用電動ヘリです。2.4GHzのRCシステムを採用しています。ただ、このモデルの旧タイプは送信機のエンコンスティックがスプリングでニュートラルにもどるようになっていることと、スロットルを上半分(スティックの50〜100%)で操作するようになっているので注意が必要です。ヘリの場合、微妙なスロットルコントロールが要求されますので、これではホバリングがむずかしくなります。最新型のタイプSでは、エンコンスティックがスプリングなし、フルストロークに改善されています。このモデルについては、OUK RADIO CONTROL CLUBのページに詳細なレポートがあります。
(5) T-Rex 100(アライン)
シングルローター、固定ピッチ、3.4V150mAhのリチウムポリマーバッテリーで飛行する室内電動ヘリです。2.4GHzのRCシステムを採用しています。ソロマックスによく似ています。専用のプロポが付属します。
このモデルについては、OUK RADIO CONTROL CLUBのページに詳細なレポートがあります。
(6)プレード ナノCPX (Nano CPX)
飛行重量30g、シングルローター、メインローター径197mm、可変ピッチ、3軸ジャイロ搭載スタビレス。3.7V150mAhのリチウムポリマーバッテリーで飛行します。2.4GHzシステムを採用しています。日本の標準的な住宅のリビングでもホバを楽しむことができ、2〜3m/sの風なら、屋外フライトも可能で、中〜上級者ならフリップや背面ホバができます。後述のブレードmCPXの小型バージョンです。可変ピッチ機は固定ピッチ機よりも風に強いので、慣れれば3〜4m/sの風の中でもフライトが可能です。
(7) ブレード mCP X
飛行重量45.5g、シングルローター、メインローター径245mm、可変ピッチ、3軸ジャイロ搭載スタビレス、3.7V200mAhのリチウムポリマーバッテリーで飛行する室内電動ヘリです。2.4GHzのRCシステムを採用しています。このクラスで可変ピッチ、しかもフライバーレスはユニークで、中〜上級者ならフリップや背面ホバができます。最新バージョンはBlade mCPX2です。可変ピッチ機は固定ピッチ機よりも風に強くなり、慣れれば3〜4m/sの風の中でもフライトが可能です。
このモデルについては、OUK RADIO CONTROL CLUBのページに詳細なレポートがあります。
(7)ミニCP Mini CP (Walkera)
飛行重量45g、シングルローター、メインローター径240mm、可変ピッチ、3軸ジャイロ搭載スタビレス、3.7V200mAhのリチウムポリマーバッテリーで飛行します。2.4GHzのRCシステムを採用しています。サーボはケースに入ったロータリーサーボです。DEVO6S、DEVO8Sプロポを使用すると、バッテリー電圧とメインモーター温度がテレメトリー表示されます。中〜上級者ならフリップや背面ホバができます。
Mini CPのリビングルーム3Dフライト
(8)ソロマックス・レボルーション Solo Maxx Revolution(ナインイーグル/ハイテックマルチプレックスジャパン)
飛行重量44g、シングルローター、メインローター径243mm、可変ピッチ、3軸ジャイロ搭載スタビレス、3.7V200mAhのリチウムポリマーバッテリーで飛行します。2.4GHzのRCシステムを採用しています。サーボはケースに入ったロータリーサーボです。専用のJ6プロポを使用しますが、2013年1月には、フタバ、JR、ハイテックのプロポが使用できるGeneral Linkが発売されました。また、ブラシレスバージョンも発売されています。
30gクラスのマイクロヘリよりも、やや大きく重いクラス。室内でホバはできますが、30gクラスよりもローター回転数が高いため、ローターの発生する風量が多くなり、壁や家具などからの風の反射を受けますので、狭い室内ではホバが安定せず、より広い空間が必要です。広さにもよりますが、一般的なリビングではホバのみ可能で、前進飛行やフリップをするには、風のない屋外が適しています。
飛行重量92g、メインローター径319mm、可変ピッチ、3軸ジャイロ搭載スタビレス、3.7V680mAhのリチウムポリマーバッテリーで飛行します。テールローターはメインモーターからのシャフトドライブで、サーボによる可変ピッチです。ハイテックマルチプレックスジャパン社が輸入し、国内の模型流通ルートで販売されていますので、アフターサービス、パーツの入手性は良好です。付属のJ6プロポは、価格を考えればあまりぜいたくはいえないのですが、最新の国産コンピュータプロポから見ると、操作性が悪く、またタイマーがない、など、ヘリ用プロポとしてはちょっと使いにくいものとなっています。
飛行重量80g、メインローター径302mm、可変ピッチ、6軸ジャイロ搭載スタビレス、3.7V600mAhのリチウムポリマーバッテリーで飛行します。テールローターはメインモーターからのシャフトドライブで、サーボによる可変ピッチです。機体はソロ・プロ180 3Dとほぼ同等です。WK-2801シリーズ用と、DEVOシリーズ用があります。4G6の後継機とみなすことができ、各所が改善されていて、先行のV120D02に比べても、安定性、操縦性、メンテ性が大きく向上しています。DEVOシリーズのプロポ、DEVO6S、DEVO7、DEVO8Sは操作性も良好です。
関連サイト:エンジェルスジャパン
2013年12月発売予定のT-Rexシリーズの可変ピッチマイクロヘリで、120mmブレードを使用し、飛行重量75g、上級者が飛ばせば3Dフライトが可能な高性能機です。このヘリの最大の特徴は、フタバのS-FHSS対応プロポで操縦できることです。またリモートレシーバー(別売)を搭載すれば、JR DMSJ/ DSM2/ DMSS対応プロポ、Spektrum DSM2/DSMX対応プロポでフライトできることです。各社の中・上級プロポはエンコンスティックでスタートできるタイマー機能を持つなど、使い勝手がよくなります。
ヒロボーのXRBシリーズ、SRBシリーズがこのクラスです。このクラスは、無風か、微風であれば、屋外でもホバやフライトが可能となります。
日本のRCヘリの代表的メーカー、ヒロボー社が開発した同軸二重反転方式の固定ピッチRCヘリ。飛行重量190〜195g。バッテリーは7.4V720mA、飛行時間は約15分。非常に安定しており、ホバリングの習得が容易な機体で、入門機に適しています。ただし、30gクラスよりも広い空間が必要ですので、リビングでは調整ホバのみ、と考えたほうがよいでしょう。風には弱く、ほんのわずかな微風でも流されて帰還させることができなくなります。朝夕の完全な無風状態なら飛行可能ですが、この機体は、基本的には屋内で飛ばす機体です。
関連ページ:XRB SRラマ
飛行重量170g、シングルローター、固定ピッチ。テールローターを持つ通常形式の電動RCヘリでベルヒラー方式です。バッテリーは7.4V480mAh で飛行時間は約10分、テールローターは独立したモーターで駆動されます。風速3m/sまでの屋外での飛行も可能(ただし、相応の操縦技術が必要です)。メインローター、テールローターは発泡スチロール製で、室内飛行の際、家具などを傷つけないように配慮されていると同時に、クラッシュの際に主要機関部の破損を防ぎますす。XRB-SRからのステップアップに適しています。
関連ページ:SRBクオーク
飛行重量200g、シングルローター、可変ピッチ。テールローターを持つ通常形式の電動RCヘリでベルヒラー方式です。バッテリーは11.1V480mAh で飛行時間は約8分、テールローターもブラシレス化され、高効率とメンテナンスフリーを実現しています。屋外での飛行も可能で、技量があれば背面ホバ、ロール、ループなどの曲技も可能です。メインローター、テールローターは発泡スチロール製で、室内飛行の際、家具などを傷つけないように配慮されていると同時に、クラッシュの際に主要機関部の破損を防ぎますす。中〜上級者向きです。SRBクオークからのステップアップに適しています。可変ピッチなので、慣れれば4〜5m/sの風でもフライトが可能です。
関連ページ:SRBクオークSG
飛行重量は200〜500g、ローター径は400〜500mmのクラスです。機体キットのみでも購入可能で、モーター、アンプ、サーボ、ジャイロ、受信機、バッテリーは市販の汎用RC製品からユーザーが選択して組み合わせることができるため、予算や飛行スタイルに応じてカスタマイズすることが可能です。しかし、コネクターの半田付けなどの作業や機体の加工が必要となることもあり、製作には手間がかかります。また各種の工具類も必要になってきます。完成機でも、このクラスになるとフライトの際には微妙な調整が必要なので、初心者向きではありません。「ホバリング調整済み完成機」としてプロポまでセットして販売されているものもありますが、経験者の指導を受けられる場合を除き、初心者の最初の機体としての購入はお薦めしません。。
このクラスは可変ピッチが標準で、T-Rex250、アキュレート250、GAUI X2、Blade 300X(E-flite)、Master CP(Walkera)などがあります。500〜1300mAhのリポ2〜3セルで飛行します。
このクラスは室内用マイクロヘリが大型化したのではなく、後述の450ヘリの小型化という方向で出てきたものです。リビングでのホバはまず無理で、体育館など大きな屋内空間か、弱風時(およそ風速4m/sまで)の屋外での飛行が基本となります。
一見、450クラスよりも手軽に思えますが、調整とフライトはむしろ逆で、450クラスよりも機体が敏感になり、操縦と調整は難しくなります。また450クラスよりも風に弱く、機体が小さいため、遠くに離すと姿勢がわかりにくくなります。この点では450クラスよりもむずかしく、中〜上級者向きといえます。上述の100gクラスが可変ピッチ化し、テールローターもメインモーターからのギアドライブとなり、さらにスタビレス、3軸ジャイロ搭載となった現在では、ベテランが3Dを楽しむ機体となってきています。
筆者の経験から、マイクロヘリの飛行場所と風についてまとめてみました。なお風速は瞬間最大です。多くの場合、内陸部の風は安定せず、息をつきますので、マイクロヘリの飛行には注意が必要です。
◎:飛行可能。
○:飛行可能ですが、一定レベルの操縦技術が必要。
△:飛行可能ですが、高度な操縦技術が必要。
×:飛行不可。
機体例: |
|||
飛行重量: |
27g |
170g |
200g |
最小ホバスペース*1: |
1.5m×1.5m |
2m×2m |
2m×2m |
住宅リビング: |
◎ |
○ |
△*2 |
会議室、教室: |
◎ |
◎ |
○ |
体育館: |
◎ |
◎ |
◎ |
屋外無風 |
△*3 |
◎ |
◎ |
屋外微風(0.5〜1m/s) |
× |
○ |
◎ |
屋外弱風(1〜3m/s) |
× |
△*4 |
◎ |
屋外中風(3〜5m/s) |
× |
× |
△*4 |
*1:調整が取れた機体を、ある程度、ヘリを飛ばせる人がホバする場合のおよその目安。初心者がホバの練習をする場合は、この倍以上のスペースが必要です。ローター回転数が高いSRBクオークSGは、ローターの巻き起こす風量も半端ではないので、周囲にある程度空間が必要です。
*2:ホバのみ可能。ローター回転数が高く、家具などにぶつかるとダメージを与える可能性があるので、あくまで調整ホバのみ、と考えた方がよいでしょう。
*3:人間には無風と感じられても、ごくわずかに水平方向、上下方向の気流があり、小型軽量の機体ほど影響を受けます。
*4:風のあるときに飛ばすには、無風時に比べるとはるかに高度な操縦技量が必要です。初心者にはおすすめできません。
飛行重量700〜1000g、325mmのメインローターを使用します。
屋外用電動ヘリの中ではもっともポピュラーなカテゴリーで、モーター、コントローラー、バッテリーの選択肢が広がります。反面、このクラスになると一般的な日本の住宅のリビングでのホバリングはまず無理です。リビングの広さにもよりますが、6〜8畳では壁や天井からの風の吹き戻しの影響を受けて安定しません。
操縦方式は可変ピッチで、テールローター駆動方式は主にベルトドライブ(一部シャフトドライブ)、バッテリーはリポ3〜4セル2000mAh〜2200mAhを使用します。
フォルツァ450(JR)、エンブラ450E(ヒロボー)、アキュレート450(トリムコーポレーション)、T-REX 450シリーズ(Align)、イノベーターMD530/EXP、ミニ・タイタンE325(サンダータイガー)、Rave 450、Furion 450、Mini Protos、Beam E4、Blade 450 3D、Blade 450X(E-flite)などがあります。
このクラスはそれほど強風でなければ風があっても飛行できること、可変ピッチなので操縦性と安定性のバランスがよいこと、腕があればかなりの曲技(3D)が可能であること、ほどほどの大きさなので機体とバッテリーの価格もそれほどではなく、かといって適度なサイズなので調整がマイクロヘリほどシビアではないこと、などが人気の理由と考えられます。
また、このクラスではスタビレス(フライバーレス)の機体も多くなってきており、3軸ジャイロを搭載して、従来型スタビライザー仕様の機体よりも運動性を高めたり、逆に安定性を高めることも可能です。
関連ページ:
メインローター長が400〜430mmの機種。リポ3〜6セル。
EP-8、EP-9(クイック)、スーパーボイジャーE(JR)、レプトンEX(ヒロボー)、X500(ARK/ トリムコーポレーション)、T-Rex 500、Logo 400、Protos 500などがあります。
このクラスは大きいだけに風に強く、安定しており、400〜450クラスよりもホバリングは容易です。また調整もそれほどシビアではありません。
現在、エンジンヘリの入門機は30クラスですが、電動ヘリでも、屋外飛行の場合は、経験者の指導が受けられるのであれば、この500クラスが入門に適しているといえます。ラジコンヘリはサイズが大きいほど性能がよくなり、また風にも強くなるので、屋外でのフライトには有利だからです。ただ、このクラスになるとモーター、アンプ、バッテリーが高額になってしまうのが難点です。また、フライトには広い空域が必要で、クラッシュしたときの修理費(パーツ代)も高くなります。
さらに大きいT-Rex 600、700(Align)、ロゴ500、600(Mikado)やJokerシリーズになると、飛行重量は2kgを超え、エンジンヘリ30〜50クラスに近くなります。ドイツやアメリカでは、整備された飛行場でこのクラスの電動ヘリを飛ばすファンもいますが、日本ではかなり限定されたカテゴリーとなっています。
last updated: 2017.05.20