ホーム>初期鍵盤楽器>製作家・演奏家>須藤オルガン>仙台フォト日記 >98.10.21
私が大分に出張していた間、調律とBWのために新たにトレモロ装置を作るように言っておきました。
宮城学院礼拝堂 E.Hammer のオルガンでは今までは風箱の下に調圧吹子があり、この吹子板を電子回路で作ったパルス信号にしたがってワッサワッサと揺するようになっていました。
吹子に使用している革やゴム引き布がもろくなって危なくなってきたため、これを機に蛇腹型吹子を新調して取りつけました。 今までの吹子よりもはるかに容量が多く、ばねでなく重りで加圧しています。
私の経験ではこの形の吹子はパイプの発音に良い影響を及ぼし、かつ大音量の時に力があります。
吹子の形式が変わったために今までのトレモロは使えなくなってしまいました。吹子から風箱への送風管の途中に取りつけるタイプのトレモロを作り取りつけました。 まだ全く調整もしていません、動作もしていませんが、画像は取付けた状態の 新トレモロ です。
帰ってきて見ますと、トレモロをON/OFFするための小さな楔形吹子がまるで小さすぎて動作しないことは明瞭です。 ここいら辺は経験の有無の違いでしょう。
この形式は いわゆる Dom Bedos のトレモロと言われているものです。 静かで、有機的な動きをするので、うまく行けば私の好きなトレモロになります。調整はかなりクリチカルです。