ホーム>初期鍵盤楽器>製作家・演奏家>須藤オルガン>仙台フォト日記 >98.09.17
第二鍵盤 Positif の整音第二列は Flute a cheminees 4'(仏語記法は正しくありません)です。 管付きの半閉管です。
朝から私と箕口は整音作業、渡辺は時々聖堂内で聞き比べをするだけです。作業の合間にPedalの整音を終わった木製開管の調律を詰めることにしました。
古い楽器で行われているように、パイプをナイフで削りながら調律を詰めてゆく方法を採るつもりでした。 4'の木管をナイフで削り、Praestant 4' と比較するまた、削る、の繰り返し、汗だくになってもなかなか進みません。
そこで、4'のオクターヴ(4'の音栓ではCからHまでの最初の12本)はスロットル弁のような調律方法を採ることにしました。
少し短めに切った木管の開口部に画像のような板を取り付けます。この板の中心はパイプにねじ止めして有ります。ねじを中心としてパイプの開口面積を変化できます。開口が狭くなれば音は下がります。
この方法はパイプを短くしすぎなければ音色などに殆ど影響を与えずに調律をすることができます。また、目方と面積が平衡しているので自然に回転してしまう危険性も少ないようです。