ホーム>初期鍵盤楽器>製作家・演奏家>須藤オルガン>仙台フォト日記 >98.08.31
今日も一日中忍耐の整音作業。リード管になるともっと忍耐の日々になります。
半閉管 Flute a cheminee 8'(正しくない仏語の表記です)の低音部1オクターヴは木管を使っています。 私にとってはこの音域は金属管よりも木管で作った方が良いと考えています。
その理由は
・発音が楽できれい
・音が柔和になりやすい
・構造的に堅固(金属管は寝かしておいただけで変形する)
・楽器の中で固定しやすい
などです。
画像は、木管を試しに音を出した結果、もう少し歌口を高くするため削っているところです。
歌口の高さは弦楽器に例えると、こまから弓が弦にあたるところまでの距離に似ています。こまに近すぎると発音が汚く倍音が多すぎるきつい音になります。
こまから離れすぎると音がだらけてしまいます。歌口の高さについても同じ事が言えます。現場の音響環境の中で最終的な歌口の高さを決めるようにしています。