ホーム>初期鍵盤楽器>製作家・演奏家>須藤オルガン>仙台フォト日記 >98.09.07
Grand Orgue の Labial(唇管、フルーパイプ)としては最後の Fourniture 4-5R.の整音を始めました。
この音栓は一度に4本、高音部では5本のパイプが同時に
鳴ります。基音(8')に対してオクターヴ関係とクィンテ関係にある音高のパイプが使われます。
この音栓は単独で使われることはなく、オルガン独特の音のきらめきを付ける音栓です。複雑な音関係の中で鳴るので、慎重な整音が必要です。さもないと音のカオスをつくる音栓になってしまいます。
画像では整音しようとしているフィート律のパイプだけを鳴らし、他のパイプには歌口に紙を差しこんでいます。鳴らさないパイプも鳴っている時と同じように風を消費してくれないと整音したいパイプに実際に使用するときと同じ状態の風が行きません。
特にこの音栓では、会堂で聞く音色を整える以上に、パイプ一本一本の鳴りかたが完璧である必要があります。