ホーム>初期鍵盤楽器>製作家・演奏家>須藤オルガン>仙台フォト日記 >98.11.16
14日の横浜山手カトリック教会でのオルガン演奏会満席のお客様を迎えて良い演奏を聞くことができ満足でした。
浅井寛子さんの歯切れの良い演奏、1段鍵盤の楽器で工夫をこらしての演奏見事でした。
教会での聖歌の伴奏を第一に考えて作った楽器です。 そして、日本のカトリック教会では刺激的な音は嫌われることを考慮していたため、このようなオルガン曲の演奏会では、特に満席になると、物足りない点もありました。濁らない純粋なオルガンの音はそれでも十分に表現されていて安心しました。
仙台白百合学園のオルガンでは相変わらずTrompetteの整音をしています。低音部に入り体力的にも技術的にも大変です。今日は6本ほどしか進みませんでした。
画像は再び譜面台裏のカップラーです。今回初めて採用した方式です。図面上ではいろいろな状況を想定して問題が起きないように考えたのですが、実際に動作させてみると問題が生じます。問題が生じたときにどのように解決するかが大切なところで、それが経験になって行くわけです。 問題が生じて諦めてしまっては経験にはなりません。私が留守をしていた14日の課題として皆に頼んでおいたことですが、今日になってどうやら実用になる状態になりました。
オルガン屋はいつも改良しています。『もう改良の余地がないオルガンを作っています』などとうそぶくオルガン製作者がいたらば、それは観察力も考察力もない、怠惰で無能なオルガン製作者です。 2000年来オルガン製作者は試してきたのです。