ホーム>初期鍵盤楽器>製作家・演奏家>須藤オルガン>仙台フォト日記 >98.09.14
仙台から 宮崎、八戸への出張を終えてまた戻ってきました。
今日は先週残したFournitureの最後の列の整音を終わらせ、その後この音栓全体の調律を通しました。 以前説明しましたように複数列の音栓ではそのときに整音するパイプ以外は歌口に紙を挟んで音を止めています。その状態で調律しただけでは大まかな調律しか出来ません。
全部が終わったところで、音を止めている紙を全て外し、1音々々調律します。調律の標準になるPraestant 4'とFournitureの4ないし5本のパイプがぴったりと合うようにします。
実際にFournitureを使うときにはPraestant 4'だけと一緒と言うことはありません。そこで、実際の時に近い状態(風の消費が)にするため、フルート系の8'を一緒にしたりします。
今日の画像はファインダーを覗かずに一人で見当を付けて撮ったので調律でじゃまになるパイプの音を止めている様子が見えません。 調律のときにはモールとか毛糸で作った壜洗いのようなものをパイプに差しこんで音を止めます。先のとがった調律道具で音を高く(パイプの先端を広げる)します。先が広がった調律道具で音を低く(パイプの先端を絞る)します。
この道具は自作です。私は大小12種類を作って使っています。私には貴重な道具で、100万出すといわれても売りません。毛糸の壜洗いなども自作です。