ホーム初期鍵盤楽器製作家・演奏家須藤オルガン仙台フォト日記 >98.08.16


須藤オルガン工房

仙台白百合学園 1998.8.16

クリックすると拡大画像が表示されます。

|目 次|←前の写真|次の写真→|

 今日もPositifの風箱の気密点検に手間取り画像としてはお見せする目新しいものはありません(必ずしも気密が大切ということではありません。われわれは毒ガスを扱うわけではないので、空気が漏っていてもパイプに十分な風が供給されればOK、風が漏っていても雑音がうるさくなければOKです)。

 鍵盤の鍵に載せてある鉛の重りの画像と、重りについて少々。鍵盤の重量はそのまま演奏メカニズムに伝わる構造です(吊り鍵盤方式)。 鍵盤を通常の位置に引き戻す力は音程弁のばねの力だけです。鍵盤が重たければそれだけ、弁のばねは強くなければなりません。 同時にメカニズム全体に鍵盤の重量に相当する緊張があることになります。

 今回のオルガンでは今までの私の楽器よりも緊張を大きくしてみようと考えて鉛の重りを追加しました。これは小淵沢のオルガン製作者 草刈さんの助言によるところです。 草刈さんとはよく連絡を取合ってお互いに知識や経験を交換しています。

 良く見ていただくとわかりますが、いわゆるシャープ鍵盤といわゆる白鍵(ここでは黒いが)では重りの位置が異なっています。 鍵の自重が異なるので、メカニズムに伝わる力が同じになるように重りの位置を割り出しているためです。


ホーム初期鍵盤楽器製作家・演奏家須藤オルガン仙台フォト日記 >98.08.16