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チェンバロ・オルガンCDコレクション

 チェンバロなど初期鍵盤楽器のCDの紹介です。網羅的ではありませんが、使用している楽器や演奏曲目が興味深いものを挙げています。


略 語:


【ドイツ・オーストリア】

J.S.バッハ

・ベーム:クラヴィーア作品集/(H/C)
・ハイドン:クラヴィコード・ソナタ集(C)
・ゴットフリート・ジルバーマンのオルガン(O)

【フランス】

・シャンボニエール:クラヴサン曲集/センペ(H)
・シャンボニエール:クラヴサン作品/ランジェル(H)
・ダングルベール:クラヴサン作品/ロス(H/O)
・クープラン:クラヴサン曲集/センペ(H)
・バルバトル:クラヴサン曲集/デュチュラー(H)

【イギリス・イタリアその他】

・フィッツウィリアム・ヴァージナル・ブック選集/ホグウッド(H/O/S/V)
・18世紀のハープシコード名曲集/イエーツ(H)
・ハンス・ルッカース/インマゼール(H/V)


J.S.Bach: Sonates en trio pour orgue
John Butt
harmonia mundi france HMX 2957055

 カリフォルニア大学バークリー校のオルガンによる録音。このオルガンは1700年頃のドイツの様式で製作された小型のオルガンで、2つの手鍵盤とペダル、22のストップを持つ。この規模のよくできたオルガンはアクションが俊敏で反応がよく、活き活きとした演奏が可能。このディスクもバッハのトリオ・ソナタを鮮やかに表現している。

 このトリオ・ソナタ(BWV525〜530)は2つの独奏楽器(一般にヴァイオリン)と低音楽器/通奏低音からなるトリオ・ソナタの様式を1台のオルガンで実現するもの。右手、左手、ペダルがそれぞれ1声部を受け持ち、一見シンプルな書法に思えるが、3声部の完全な独立が要求されるため演奏技術的には難易度が高い。

 録音も明快。しばしばアクションの音が聴こえるが、これは聴きようによっては打楽器的なアクセントにも感じられる。

関連記事:bcc:123 小型パイプオルガンのススメ/バッハ:《6曲のトリオ・ソナタ》BWV 525-530

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バッハ:パルティータ(全曲)
渡邊順生(H)
コジマ録音ALM ALCD-1004,1005

 1993年録音。このCDでは、6曲のパルティータ(BWV825-830)のうち、第1、3、5番にはM.ミートケの楽器(1710年頃)のコピーを、第2、4、6番にはN. ルフェーブルの楽器(1755年)のコピーを用いている。

 ミートケの楽器は現在ベルリンのシャルロッテンブルク城にオリジナルが保存されているもので、黒塗りで中国風の絵が描かれたもの。バッハがケーテンの宮廷のために購入したのも、ミートケの楽器だったようだ。

 当時のドイツのチェンバロは、フレミッシュ/フレンチの影響の強いロング・スケールのものとイタリアンの影響が強いショート・スケールのものがあり、ミートケはどちらかというと後者のタイプ。このCDで使われている楽器も、どちらかというとイタリアンに近い立ち上がりの速い音を持っている。多少、シャラシャラした感じがする。

 ルフェーブルの楽器はフレンチで、こちらはよく聴かれる音色。

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La Sophie
Popular Harpsichord Music of the 18th Century
Sophie Yates (H)
CHANDOS CHAN 0598

 副題にあるように、チェンバロ音楽の分野での「有名曲」、バッハ《イタリア協奏曲》、クープラン《神秘的なバリケード》etc、ラモー《めん鳥》etc.、ヘンデル、D. スカルラッティ、ダカン、デュフリの作品が収録されている。

 使用している楽器はフランスのグジョン(1749年)のコピー。教会で録音されたもので残響が適度に付加され、豊かな響きになっている。特にクープランなどのフランスものが楽器とのマッチングもあってよく響いている。20ビット・レコーディングとのことだが、確かによい録音に思える(1995年12月録音)。

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J.S.Bach: Das Wohltemperierte Clavier I & 2
Kenneth Gilbert (H)
ARCHIV 413 139-2

 バッハの《平均律クラヴィーア曲集》第1巻、第2巻のCD。使用している楽器は、ルッカース一族のJ.クーシェの楽器(1671)を、ブランシェが改修し、さらに後にタスカンが改修したもの。A=392Hzで、だいぶ低いピッチ。余韻を活かしたよい録音だ(1983年録音)。第1巻の最初のハ長調前奏曲からして、優雅なチェンバロの響きに浸ることができる。

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J.S.Bach: Das Wohltemperierte Clavier Buch II
Keith Jarrett (H)
ECM NEW SERIES 1433/34 (78118-21433-2)

 これはごくごくオーソドックスなバッハだ。奇をてらったところがなく、作品そのものに語らせるアプローチに思える。グールドやコープマンのようなアーティキュレーションのクセもなく、落ち着いて聴ける。ちなみにキースはジャズピアニストとして知られているが、幼い頃からクラシック・ピアノを学び、クラシックの曲目でのリサイタルもしていたという。

 なおこのディスクやキースのフランス組曲、ゴルトベルク変奏曲では高橋辰郎氏製作のチェンバロが用いられている。高橋氏はジャーマンをベースにしたすぐれた楽器を製作されている。

関連記事:
bcc: 099 過ぎたるは及ばざるがごとし/4人のピアニストで聴くバッハ:《平均律》
bcc: 183 ジャンルを超えたピアニスト/キース・ジャレットのフランス組曲
bcc: 119 バッハ:アリアと種々の変奏 ト長調/通称《ゴルトベルク変奏曲》

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Bach: Das Wohltemperierte Clavier I & II
Daniel Chorzempa (C, F, H, O)
PHILIPS 446 690-2

 バッハの平均律をクラヴィコード、チェンバロ(フォルテピアノ、オルガンで演奏している。使用楽器はいずれも歴史的楽器。特に平均律をフォルテピアノで演奏したディスクは珍しい。またここで使用されているオルガンは教会のオルガンではなく、家庭用の小型オルガン(キャビネットオルガン)で反応がよく残響も少ないので音楽が明瞭に響いている。チェンバロは計3種類、クラヴィコードも2種類使われており、音色の違いがよくわかる。

第1巻(1982年録音)
・クラヴィコード:H.A.ハス、1742
・チェンバロ:C.C. フライシャー、1716
・オルガン:製作者不詳、オランダ、1732

第2巻(1994年録音)
・クラヴィコード:J.H. ジルバーマン、1775頃
・チェンバロ:C.C. フライシャー、1710
・チェンバロ:G. ジルバーマン、18世紀中葉あるいは18世紀後半
・フォルテピアノ:J.H. ジルバーマン、1776
・オルガン:製作者不詳、オランダ、1732

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Johann Sebastien Bach
Le Clavier bien tempere
Premier Livre BWV 846-869

Balndine Verlet (H)
ASTREE E8510

 ハンス・ルッカースII世が1624年に製作した楽器を使用。1993年録音。演奏はオーソドックス。

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Bach
Le Clavier bien tempere
Premier Livre

Pierre Hantai
MIRARE MIR 9930

 チューリンゲン地方の無名の製作家が1720年に製作したチェンバロのコピー(1999年製)を使用。2001/02年録音。イタリアンに近いジャーマンの音色で、余韻は短めでパキパキした音。フレミッシュ/フレンチの優雅さ、繊細さとは趣きがだいぶ異なる。演奏はアグレッシブ。

※輸入・発売元のサイト
http://www.mercury-coo.com/mirare_cd.htm

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バッハ:《フランス組曲》
サーストン・ダート(C)
LONDON POCL-2883

 クラヴィコードの名盤。むずかしいクラヴィコードをここまで弾けるのは驚異的。ときおりわずかに音がうわずったり、ビブラートがかかったりするところが独特(たとえば第1番のアルマンドやサラバンド)。もともとLPで発売されたもので(1961年録音)、1枚に全6曲を収めるため繰り返しは省略されている。現在、国内版CDは絶版だがぜひ再発してほしい。

 なお、クラヴィコードの音は極めて小さいので(ギターよりも小さい)、CD再生の際には注意が必要。低音が「ベンベン」とうるさく感じられるようだと、音量過大といえる。

 現在、入手可能な《フランス組曲》では、キース・ジャレットのチェンバロによるもの(ECM)が落ち着いて聴ける。

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ベーム:クラヴィーア作品集
G.レオンハルト(H/C)
SONY RECORDS SRCR 9145 

 バッハの先輩格にあたるゲオルク・ベーム(1661-1733)のクラヴィーア作品集で、前奏曲、組曲、カプリッチョ、コラール・パルティータなどが収録されている。このうち、2つの組曲がクラヴィコードで演奏されている。様式的にはほとんどバッハと区別がつかない。1992年の録音。

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Haydn - Clavichord Sonatas
Steve Barrell (C)
GLOBE GLO 5023

 F.J.ハイドンの4つのソナタ Hob. XVI:19, 20,36,38を1785年製のクラヴィコードで演奏したもの。これらのソナタは現在ではモダンピアノまたはフォルテピアノで演奏されるが、クラヴィコードにもよく合っている。

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J.S.バッハ ゴールトベルク変奏曲
武久源造 (H)
コジマ録音 ALM RECORDS ALCD-1013

 チェンバロのCDは、録音の点でなかなかいいものがないのだが、これは音色・音質面で大変すぐれたもののひとつといえる(1994年録音)。

 武久自身による楽器と作品に関する詳細な解説が付されている。これによると、たとえば使用している楽器は、バッハの時代の北ドイツのチェンバロ製作家ツェルの楽器に基づいてアメリカのF.タイアーが製作したもので、今回の録音に際しては、プレクトラム(つめ)に七面鳥の羽の軸を用いたとのこと。演奏はテクニック過剰に陥らず、聴きやすい。

 チェンバロによるゴールトベルク、数多く出ていて、筆者も全部聴いているわけではないが、概して速いテンポで演奏したものは「ガシャガシャ」した音で好きになれない。この武久の演奏や、キース・ジャレットはあまり速くなく、チェンバロの響きが美しく聴こえる。

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J.S. Bach: Clavierübung I & II
Andreas Staier (H)
deutsche harmonia mundi 05472 77306 2

 《6つのパルティータ》BWV 825〜830、《イタリア協奏曲》BWV971、《パルティータ(フランス風序曲)》BWV831のCD。これらは、バッハが生前出版した《クラヴィーア練習曲集》第1部と第2部に収められていたもの。

 いずれも、2段鍵盤のチェンバロで演奏するもので、ドイツ・バロック後期のチェンバロ音楽の最後の輝きというべき作品。シュタイアーは、1740年ごろのドイツのチェンバロにもとづく楽器で演奏してる。非常によい録音(1993)。

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フィッツウィリアム・ヴァージナルブック(選集)
クリストファー・ホグウッド (H/V/S/O)
ポリドールPOCL-3345/6(L'Oiseau-Lyre 443 076-2)

 《フィッツウィリアム・ヴァージナル・ブック》とは、バード、ブル、ファーナビーなどの、16世紀末から17世紀初頭にかけての鍵盤作品が収録された曲集のこと。このCDでは小型パイプオルガン、ハープシコード(イタリアン)、スピネット(イタリアン)、ヴァージナルの4種類の楽器による演奏が収められている。

 この曲集は、イギリスで英国国教会への改宗を拒んで投獄されたF.トリージャンTregianが、監獄内で写譜したものといわれている。トリージャンの死後、この写本は転々とし、最終的にフィッツウィリアム子爵の図書館の蔵書となったため、その名で呼ばれるようになったもの。写譜者に敬意を表するならば、《トリージャン・ヴァージナル・ブック》と呼ぶべきだろう。

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Chambonnières-Pièces de clavecin
Skip Sempe (H)
deutsche harmonia mundi 05472 77210 2

 フランスのクラヴサン(チェンバロのフランス名)音楽の初期の大家であるシャンボニエール(1601-1672)の作品集で、1680年頃にフランスで音域を拡張されたフレミッシュ・チェンバロを使用した録音。リュート音楽がクラヴサン音楽へ影響したという、様式の遷移がよくわかる。

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Chambonnières pièces pour clavecin
F. Lengelle (H)
LYRINX LYR CD061765

 同じく、シャンボニエールの作品集。ここでは、1765年製のF.ブランシュの2段鍵盤の楽器のコピーと、1644年製アンドレアス・ルッカースの1段鍵盤の楽器のコピーが用いられている。

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D'Anglebert/ Pièces pour clavecin
Scott Ross (H/O)
ERATO 245 007-2

 シャンボニエールの弟子、ダングルベール(1635-1691)のクラヴサン曲集。組曲が主。フランスのクラヴサン音楽の優雅さが典型的に示されている。ちなみに、J.S. バッハの有名な自筆の装飾表は、ダングルベールの装飾表をほとんどそのまま写したもの。

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François Couperin - Pièces de clavecin
Skip Sempe (H)
deutsche harmonia mundi RD77219

 フランソワ・クープラン(1668-1733)のCDはかなり出ているが、このCDにはクープラン著『クラヴサン奏法 L'ArtdeToucher le Clavecin』(1717)に掲載されている、初級練習曲(前奏曲)5曲が収録されているのが特徴。なお、この『クラヴサン奏法』は、山田貢氏による翻訳がシンフォニアから刊行されている。チェンバロを学ぼうとする人、特にフランスのクラヴサン音楽を演奏しようとする人は必携の本。

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Balbastre/Pièces de Clavecin
Ursula Duetschler (H)
CLAVES CD 50-9206

 18世紀パリで活躍したC.-B.バルバトル(1727-1799)の《クラヴサン曲集》第1巻のCD。フランス・クラヴサン音楽の最後を飾る作品集といってよい。全体に広い音域(FF〜f3の5オクターブ)を使っており、F.クープランのクラヴサン作品よりもさらに華麗な音楽となっている。しばしば「チェンバロの音は貧弱」と思われているが、これらの作品を聴けば、そうした見解が誤解であることがわかる。

関連記事:bcc:011 チェンバロの音は貧弱?/バルバトル:クラヴサン曲集

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Hans Ruckers --The Musical Legacy
Jos van Immerseel (H/V)
NorthWest Classics NWC 128390

 アンドレアス・ルッカースの1段チェンバロ(1644)の忠実な復元楽器、J.D.ドゥルケンの1段チェンバロ(1747)、J.クーシェのミューゼラー・ヴァージナル(1650)を使用した録音。特にミューゼラーの録音は珍しく、独特の鼻にかかった音色が聴かれる点は貴重だ。

 収録曲は16〜18世紀のチェンバロ作品(バッハ、デュフリ、フォルクレ、ブルなどが含まれる)。

 なおこのCDはショップではSACD(スーパーオーディオCD)コーナーに置かれることが多いと思われるが、SACD層とCD層からなるハイブリッドディスクなので従来型CDプレーヤーでも再生が可能(192kHz/24ビットのPCMとDSDで録音されている)。

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Die Orgeln von Gottfried Silbermann

 ドイツ・バロックのオルガン製作家ゴットフリート・ジルバーマンの没後250年を記念して2003年に制作されたCDシリーズ(分売)。筆者はVol.8まで入手した。2段手鍵盤の楽器が主体。この規模の楽器は小型に分類されるが、概して反応がよく、音楽を生き生きと聴かせてくれる。

 またこのシリーズではクレプス、キルンベルガー、クーナウ、テレマン、ゾルゲ、ホミリウスなど、当時のドイツの作曲家のオルガン作品を幅広く取り上げていることも特徴。

 以下は各巻に収録されているオルガンの所在地、規模(手鍵盤数/ペダル/ストップ数)、演奏者、録音年、CD番号。※独語特殊記号は簡略表記。

Vol. 1
Freiberg/ St. Petri .....II/P/32
Tiefenau ................I/9
Niederschna ...........I/P/14
Grosshartmannsdorf ......II/P/21

Ewald Kooiman
2000
GEMA VKJK 0022

Vol. 2
Bad Lausick .............II/P/26
Rötha/ St. Marien ......I/P/11
Schweikershain ..........I/P/6
Glauchau ................II/P/27

Felix Friedrich
2001
GEMA VKJK 0207

Vol. 3
Rötha/ St. Georgen......II/P/23
Ringethal................I/P/7
Lebusa...................I/P/14
Fraureuth................II/P/20

Jean Ferrard
2000, 2001
GEMA VKJK 0219

Vol. 4
Zöblitz.................II/P/20
Reinhardsgrimma..........II/P/20
Frankenstein.............I/P/13
Reichenbach/
  St. Peter und Paul.....II/P/29


Martin Haselböck
2001
GEMA VKJK 0220

Vol. 5
Forchheim................II/P/20
Pfaffroda................I/P/14
Nassau...................II/P/19
Ponitz...................II/P/27

Ullrich Böhme
2001, 2002
GEMA VKJK 0302

Vol. 6
Freiberg/ St. Jakobi.....II/P/20
Mylau....................II/P/21
Bremen/Domkrypta.........I/8
Schloß Burgk............I/P/12

Wolfgang Baumgratz
2001, 2002
GEMA VKJK 0303

Vol. 7
Freiberg/Dom,
  Kleine Orgel...........I/P/14
Freiberg/Dom,
  Grosse Orgel...........III/P/44
Helbigsdorf..............II/P/17
Öderan..................II/P/25

Dietrich Wagler
2002
GEMA VKJK 0304

Vol. 8
Grosskmehlen.............II/P/22
Crostau..................II/P/20
Dittersbach..............I/P/14
Dresden/
  Katholische Hofkirche..III/P/47

Hansjürgen Scholze
2003
GEMA VKJK 0305

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