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須藤オルガン工房

仙台宮城学院 1998.10.28

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 今日で宮城学院礼拝堂のE.Hammer/Hannover社製のオルガン大規模保守作業が全て終わりました。また愚痴をこぼしたいことがありましたが、やめておきましょう。

 とにかく終わって19:30過ぎには全ての道具などを仙台白百合学園に移動し終わりました。

 仙台白百合学園は12月6日の披露演奏会に向けて準備が始まっています。私もパンフレットに文章を書くことなどまた宿題がでました。

 明日は天気がよく聖堂内によく自然光が回っているようであれば写真を撮ります。私はオルガンの写真はかなり前から自分で撮っています。 プログラムに依頼して満足な写真が撮れたことが無いので自分で始めてしまいました。

 最もドイツにいた時から、いつか使うかもしれないなどと思ってリンホフ社のGross Bild Technik『大型写真技術』という本を買って勉強はしていました。

 今日の画像は宮城学院のオルガンの新吹子です。

 今までの吹子は風箱直下型の遊動吹子で驚異的に小さな物でした。過敏な吹子でパイプの発音が硬く、その上大音量のときには満足できないものでした。このような点に気づくオルガニストは少ないのですが。

 吹子の革はまだ良好な状態でしたが、ゴム引き布はひびが入ってあと少しで完全にだめになるところでした。 その上この吹子の設計は貼り替えのことをまるで考慮していないのです。

 蛇腹吹子を新調してしまった方が作業が楽で、結果が良いであろうとの判断をしました。 新たに作った吹子を置く適当な場所が見当たらず、仙台白百合学園のオルガンのように垂直に設置しました。

 新吹子はBWの作業通路(二階通路)です。重りは二階通路の床に穴をあけてロープでつるしています。

 オーディオをなさる方は、電源回路が大切なことを御存知でしょう。オルガンでも風のもと『吹子』は非常に重要です。余裕の有るしっかりとした吹子を重りで加圧する吹子を作った結果はそれなりの成果となりました。


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