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須藤オルガン工房

仙台白百合学園 1998.9.16

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 今日はやっと第二鍵盤 Positif の整音を始めることができました。最初は Bourdon 8' 木管の閉管です。何回か記しましたが木管は手間がかかりますが、柔らかく、透明で、柔和な融和性の高い音を出してくれます。 ここの所、木管を多用しています。

 Bourdon 8'の低音部は風箱の上には置いていません。 場所を取るのが主な理由です。低音は壁面に取付けたほうが音がよく出ます。基音もしっかり出ます。 それが、もう一つの理由です。今回は場所が無く、演奏台の裏に隙間を見つけて取付けています。

 壁が良い影響を与えてくれる、ということは、オルガン下部の扉などをすべて取付けておかないと影響が出ます。したがって、扉、羽目板、譜面台などオルガン下部に有るべきものを取付けました。

 整音に集中するには絶対的な静けさが大切です。 聖堂の入り口には「静粛」と張り紙がありますが、全ての人が気を使ってくれるわけではありません。必要な時に静寂を破られるのは非常にいやです。

 時にはその後何時間も影響がでることもあります。 かなりメンタルな面はありますが。

 今日の画像は整音作業で鍵盤押しに専念する箕口嬢です。鍵盤押しとオルガン内部でパイプをさわる人の2名が必要です。チェンバロやピアノは一人でできる分、うらやましいのです。 箕口嬢も小さなパイプをいじるのは得意です。

 低音パイプを整音する場合にはさらに3人目の人間が聖堂内のいろいろなポイントで音量、音色などを聞いて比較する必要もあります。場所によって差がでるので、判断に苦しむことがあります。


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