ホーム初期鍵盤楽器製作家・演奏家須藤オルガン仙台フォト日記 >98.08.27


須藤オルガン工房

仙台白百合学園 1998.8.27

クリックすると拡大画像が表示されます。

|目 次|←前の写真|次の写真→|

 全てのパイプが一旦楽器に入ったので、整音作業をする準備も並行して始めています。整音を始めるには環境が整わないといけないので、楽器内部の掃除、不要な工具や材料の整理なども行っています。

 今日は以前オルガンメーリングリストでも話題になったパイプをどうやって調律するかという疑問に画像でお答えします。

 今日の画像は半閉管の場合です。半閉管の蓋をビニール絶縁テープで仮止めして音出しに備えたところです。現在は仮止めですが、整音が終わってからはんだ付けします。そうなるとパイプの長さはもうかえることができません。

  歌口の両側にダンボの耳のようなものがあります。ドイツ語では単数でBart 両側でBaerte(aeはaに点々)すなわち髭と呼んでいます。この髭はパイプの歌口から出入りする空気振動の自由度を制限します。その結果パイプの開口端補正が変化して音の高さが変化します。

 この方法での調律範囲はあまり広くありません。したがって慎重に整音を施したうえでしばらく様子を見てから蓋をはんだ付けします。


ホーム初期鍵盤楽器製作家・演奏家須藤オルガン仙台フォト日記 >98.08.27