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須藤オルガン工房

仙台宮城学院 1998.10.14

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 今日はPedalのパイプの整音と調律を中心にして行いました。 新しい楽器ではないので、整音といっても具合の悪いところを直す程度のことです。 しかし、この楽器は ネオバロック真っ最中の時代の楽器です。 思ったような成果はなかなか期待できません。 歯がゆいところもあります。

 画像は演奏台の横に有るストップスイッチ群とその横に引出状に作ってあるコンビネーションのストップスイッチ群です。

 現在の大型オルガンではコンビネーションは電子式で何百通りのストップの組あわせを記憶できて当たり前です。

 現在のような電子式メモリーが無かった時代にはさまざまな工夫があります。ここのコンビネーションはストップと全く同じスイッチが引出状部分にコンビネーションの数だけあります。 この楽器のストップスイッチの数は35、10種類のコンビネーションで合計350個のスイッチが並んでいます。

 コンビネーショ1ではこれとこれとこれ・・・コンビネーション2では・・・と言う具合にオルガニストが手で小さなスイッチを引張ってセットします。コンビネーションボタンを押すと、引張ってあったストップが一気に出てくると言う仕掛けです。

 昨日のUPの通り、この中も全て絹巻線を使用しています。色分けなどが全く無い電線の束ですので断線故障の時は大変です。


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