fly with the wind


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osamu's rc flight

サンバード 60"
Sunbird 60"

モデル名

Sunbird 60"

販売会社

Hobby King

操縦系統

エルロン、エレベーター、ラダー、フラップ

翼幅

1520mm

機長

900mm

飛行重量 (g)

1003g

RC装置

MKS DS450サーボ×6
JR R770 PCM受信器
Turnigy LSD 4.8V 2300mAh ニッケル水素バッテリー(117g)
Hobby King 機体発見ブザーdiscovery buzzer (4.6g)

目 次

※このページの各項目へのリンクです。

1.概 要

2.メカ搭載

3.フライト


1.概 要

 スパン1520mmのスロープグライダー。グラスシャーレ塗装済み主尾翼、白色ゲルコートグラス胴体(一部、カーボン補強)。フラップ装備。

 エルロン、フラップ、ラダーのヒンジはすべてスキンヒンジで、ワイパー取り付け済み。水平尾翼はフライング式で胴体にベルクランク組み込み済み。主翼二分割、水平尾翼脱着式で、コンパクトに収納できます。キットにはリンケージパーツ、バラストパイプ、サーボトレー用合板、主翼サーボカバー4枚が付属します。

 Hobby Kingは明示していませんが、RCRCM製キットと同じものです。

2.メカ搭載

 機体は塗装済みで完成していますので、あとはメカを搭載するだけですが、多少、加工や調整が必要です。

2.1. ヒンジの調整

 エルロン、フラップ、ラダーはスキンヒンジですが、筆者の購入したキットは動きが固い感じです。ヒンジが固いと操舵時にサーボに無理な力がかかって消費電流が増えてバッテリーが電圧降下を起こしたり、ニュートラル時にサーボがうなったりしますので、適度なやわらかさにします。ネットで調べたところ、このキットはヒンジが固いケースが多いようで、内側からヒンジをサンディングするとよい、という記事がありました。そこで#240の耐水ペーパーでヒンジ部をサンディングしてみたところ、だいぶ動きがやわらかくなり、フラップも最大60度下げることができるようになりました。

2.2. ラダー舵角

 ラダーに関しては、ヒンジ部分をサンディングした結果、右ラダーはやわらかくなり、舵角も取れるようになりましたが、左ラダーの舵角が取れません。ラダーに取り付けられているワイパーを削り落とし、胴体側のラダーがあたるところを削り、左の舵角を大きくしました。

2.3. エルロン、フラップのリンケージ

 エルロン、フラップともに下ヒンジ、上ホーンで、トップリンケージ仕様となっています。まず、付属のグラス製ホーンをエルロンとフラップに取り付けます。エルロンはアップ側を大きくしたいので、ロッド取り付け穴をヒンジラインよりも後ろにします。フェアリングぎりぎりまで下げました。フラップはダウンを大きく取りたいので、ロッド取りつけ穴をヒンジラインよりも前に出しました。

※画像をクリックすると拡大されます。

 キットに付属している金属製クレビスは、この機体には大き過ぎて取り付けが難しいので、1.6mmピアノ線でロッドを作りました。エルロン用は42mm、フラップ用は52mmです。仕上がりよりもやや長めにカットしたピアノ線をバイス(万力)でくわえ、金槌で叩いて90度曲げました。

 サーボはミミをカットしてヒートシュリンクチューブで包み、接着面をペーパーがけして30分エポキシで主翼に接着します。このとき、サーボを仮止めし、付属のサーボカバーをあてて、カバーがサーボケースやロッドに干渉しないか、チェックし、サーボの接着位置を決めます。フラップ用のロッドは、当初60mmで作ってみましたが、これでは長過ぎるので52mmにしました。

 エルロンサーボホーンは後方に、フラップサーボホーンは前方にオフセットさせます。この位置はサーボニュートラルではなく、サブトリムで調節した位置です。ロッドには、抜け止めとしてシュリンクチューブを接着します。あらかじめ1.6mmピアノ線に合わせて収縮させたチューブをカットしてロッドエンドに取り付け、ツマヨウジで瞬間接着剤を塗布して固定しました。なお、ホーンとロッドの間にガタが出た場合は、ツマヨウジで少量の瞬間接着剤を塗布し、ごく少量の硬化促進剤を吹き付けると、ほぼガタを取ることができます。

2.4. エルロン、フラップ用ケーブルハーネス

 エルロン、フラップサーボのケーブルは、自作してもよいのですが、サンバード用の既製品が販売されているので、今回はこれを購入しました。胴体との接合には、マルチプレックスタイプの6ピンコネクタを使用しています。サンバードの胴体には、このコネクタがぴったり嵌まる穴がすでに開けられています。なお、主翼側コネクタは接着固定しません。これは、飛行中に主翼に力がかかって胴体との間にわずかに隙間ができたときに、コネクタが外れないようにするためです。サーボコネクターとハーネスの接続部は、念のため、シュリンクチューブをかぶせました。

Sunbird: fuselageSunbirdSunbird

2.5. バラストパイプの取り付け

 付属のバラストパイプには、15mm径、30mm長の真鍮バラスト(45g)が6個入ります。バラストは重心位置を変えないように搭載するのが基本ですので、パイプの取り付け前に重心位置を決める必要があります。今回、いろいろ調べたところ、サンバードの最適重心位置は前縁から68〜80mmにあるようなので、75mm位置にバラストの重心が来るようにパイプ位置を決め、長時間エポキシにエロジールを加えてパイプに塗布し、胴体底部に接着しました。また、バラストパイプの前側には、バラストを固定するための桂丸棒を取り付けるように加工しました。なお、フライトして最適重心位置を出してから、その位置にバラストパイプを取り付ける方法もあります。

2.6. エレベーター、ラダーサーボの取り付け

 エレベーターはフライング式で、すでにクランクが内蔵され、カーボンロッドが取り付けられています。ラダーもカーボンロッドが付属しています。キット付属の5mm厚合板をカットしてサーボトレイを作りました。カーボンロッドは付属の金属製アジャスターをエポキシで接着し、メタルクレビスを取り付けてサーボホーンに接続するようにしました。エレベーターのニュートラル位置は、RC-Groupsの記事から、ラダーの下のラインから51mmの位置にエレベーター後縁がくるように設定しました(このニュートラルは重心位置を75mmにした場合の位置です)。

 ラダー側は付属のメタルクレビスとアジャスターでは大き過ぎるので、1.6mmピアノ線を曲げてカーボンロッドにシュリンクチューブと瞬間先着剤で接続しました。抜け止めはシュリンクチューブです。

2.7. 受信器バッテリーと機体発見ブザーの搭載

 受信器は両面スポンジテープでバラストパイプの上に固定しました。受信器バッテリーは2300mAhのニッケル水素電池4本パックです。これは、ほぼ単三サイズに相当します。胴体底にマジックテープを接着し、バッテリーを固定します。なお、本機には小型軽量の単4サイズ4本パックも搭載できますが、6サーボの本機の場合は大電流が流れるので使用時間が短くなりそうですし、ノーズバラストが必要になるので、2300mAhパックにしました。

 ところでスロープフライトの場合、機体発見ブザーは必須です。エレベーターサーボとラダーサーボの間に両面スポンジテープで取り付けました。

2.8. ノーズバラスト

 メカ済みが終わり、主翼のサーボカバーを両面テープで取り付けたところで機体を組み、重心位置を調整します。サンバードのマニュアルでは、前縁から60mmの位置となっていますが、どうも、これは前過ぎのようです。上述のように75mmあたりがよさそうなので、80mm位置になるようにノーズバラストを接着し、あとは鉛板を搭載して75〜80mmの範囲に調整するようにしました。

 80mm位置にするためには、ノーズに68gのバラストが必要です。鉛を溶かすのは危険なので、筆者は鉛散弾64gに長時間エポキシ4gを混ぜて機首に流し込みました。さらに板鉛17gで重心位置は75mmとなりました。この板鉛は両面スポンジテープで半固定とし、増減できるようにしました。

2.9. 舵角設定・プロポ設定

 RC-Groupsのポストにしたがって、以下のように各舵角を設定しました。

・エルロン(翼端側で計測):

クルーズ:アップ 6mm、ダウン 4.5mm
サーマル:フラップに揃える
スピード:フラップに揃える
バタフライ:アップ 5mm
スナップフラップ:フラップに揃える※ 空戦フラップ

・フラップ(翼根側で計測)

クルーズ:アップ 6mm、ダウン 4mm ※エルロン→フラップミキシング使用時
サーマル:ダウン 2.5mm
スピード:アップ 1mm
バタフライ:ダウン 約60度
スナップフラップ:アップ/ダウン 2.5mm

・エレベーター(後縁で計測)

アップ/ダウン 10mm
バタフライ:ダウン 5mm

・ラダー(最大コード位置で計測)

左右 25mm

 フライトモード・ディレイを1.0 sec.に設定し、チャンネル7で機体発見ブザーのオンオフを行うように設定しました。

3.フライト

3.1.  初フライト

 2014年7月と8月に、各1回、サンバードを持ってS山に行きましたが、風が弱かったり霧がかかったりで、フライトできませんでした。ようやく9月下旬に、弱風のS山で初フライトできました。本機は翼面荷重が大きく、弱風では翼端失速を起こしやすいものの、なんとか15分、フライトを継続できました。重心位置とエレベーター・ニュートラルは上記の設定でよさそうです。Uさんのアドバイスで、エルロンはD/Rで舵角を小さくしました。

 以下の動画の1:08からがこの初フライトです。最初、大きな舵を打ってしまい、翼端失速を起こしていますが、後半では慣れてきました。着陸はショートしてしまいました。

3.2. 強風スロープに挑戦!

 2015年1月中旬、北西風の強い日にD山でフライトしました。平均12m/s、最大瞬間15m/sの強風だったため、バラスト270gを搭載し、スピードモードでフライトしたところ、旋回時の巻き込みもなく、爽快なフライトが楽しめました。ロールも試みましたが、ロールレートが速く、2回転半してしまい、背面に入ったので、アップを引き、インメルマンターン風にもどしました。

 問題は着陸です。強風時のスロープでは、飛ばし続けるのは簡単ですが、着陸させるのが一苦労です。D山に慣れているKさんのアドバイスで、着陸コースに入れますが、高度が高すぎて下ろせません。アプローチをやり直して3回目に、距離の目測を誤って、7〜8mの高さの木の枝に載せてしまいました。下から機体は見えるのですが、かなり高い位置で、その日は回収できませんでした。

 回収は無理か、と諦めていましたが、なんと一週間後に、Kさんと、当日D山にいらしていたみなさんに回収していただきました。本当にありがとうございました。

***

 2月上旬、再びD山でフライトしました。風は前回よりもやや弱く、10〜12m/sです。着陸時に裏返しになってしまい、サーボベッドの接着が外れましたが、他は損傷ありませんでした。機体とフライトの写真をKさんに撮って頂きました。

Sunbird 60"

Sunbird 60"

last update: 2017.09.09



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