モデル名 | コンセプト・プロ |
製造会社 | hkm-Taiwan |
構 造 | カーボン/グラス・ディッサー・ローハセル・シャーレ主翼 |
操縦系統 | エルロン、エレベーター、ラダー |
翼 幅 (mm) | 1498 |
翼面積 (dm2) | 22.8 |
飛行重量 (g) | 277 |
RC装置 |
RDS-431 3.1kg/cmトルク・デジタルサーボ*2(エルロン) |
フルサイズDLG。主翼は前半カーボン、後半グラス・ディッサーのシャーレ、尾翼は発泡グラス貼りカーボン補強。胴体はカーボンポッド&ブーム、キャノピーはケブラーです。
最大の特徴は低翼であること。設計者によりますと、これは上下方向の主翼の重心と胴体の重心を近づけることにより、ランチ時の横滑りによる抵抗を減らし、ランチ高度を高くする効果があるとのことです。
またエルロンコントロールにはRDS(Rotary Drive System)を採用しているため、主翼上下面には突起や開口部が一切ありません。これにより、有害抵抗の低減と、主翼強度アップが期待されます。なお、エルロンは下グラススキンヒンジで、トリエルロンではありません。
エレベーターリンケージもよく考えられています。水平尾翼台座内に小さなIクランクが内蔵されており、このクランクからピアノ線のロッドがエレベーターホーンに接続されます。クランクとサーボ間は糸両引きで、軽量化が図られています。ラダーは一般的な糸両引きです。
2010年1月下旬、初フライトしました。重心はノーズバラストなしで規定の前縁から75mmになりました。軽く手投げしてトリムをチェックした後、回転投げしてみます。回転するときの抵抗が非常に小さい感じがします。上昇はスムースで、確かにまっすぐ上昇していく感じがします。また、リリース時にまったく音がしません。主翼に突起や開口部がないため、乱流渦が発生しないことによるのではないかと思います。わずかに左にローリングするので、エルロントリムを調整しました。筆者の非力なランチでもそこそこの高度がとれます。
滑空には伸びがあり、操縦性は素直です。エルロンは最初、上げ10mm、下げ10mmでしたが、上げ6mm、下げ10mmとしました(リバース・デファレンシャル)。
数回ランチしたところで、残念ながら雨が降ってきたため、フライトは終了しました。
2010年1月末、笹目でフライトしました。SHIROさん、KZ山さん、笹目さん、M本さんにランチしていただき、S田さんに操縦性を見ていただきました。エルロントリムとランチ時のエレベータートリムを調整したところ、だいぶ高く上がるようになりました。また、N井さんにもランチしていただきましたが、みなさん、ランチ時の抵抗が少ないとのことでした。
M本さんからは、ラダーリンケージとエレベーターリンケージが甘いとのご指摘があり、確かにM本さんがフルランチされるとエレベーターがちょっとぶれる感じがありました。ただ、筆者はそれほどランチパワーをかけられませんし、ラダー糸引きのテンションを強くするとサーボ軸に負担がかかるので、そこそこのテンションとしています。
その後、しばらくフライトしましたが、この日は風が弱く、この時期にしては気温も高くなり、昼前後にはサーマルが多発してみなさん高く上げられ、筆者も幸運なことに2回、見えなくなるぐらい高く上げることができました。
この機体は、強いサーマルのなかではバンク角を強くとって機速を落とさずに旋回させるとセンタリングが容易で、クルクルよく上昇します。低空の弱いサーマルの中でも、機速を落とさずに旋回させたほうがよさそうです。なお、エルロンのリバースデファレンシャルは少しもどして上8mm、下10mmとしました。
2010年2月上旬、関東地方は久しぶりに雪が降りました。その数日後、河川敷でフライトしました。まだ雪が残っており、いつもと違った景色です。気温は0〜3度前後と低いものの、風がないので日なたではそれほど寒さを感じません。下の動画は、11時40分ごろにK林さんに撮影していただいたものです。ランチ高度は低いですが、本機は旋回性がよく、弱いサーマルを利用してなんとか高度を維持することができ、約2分のフライトとなりました。
・hkm: NEW HIGH PRECISION DIGITAL MICRO SERVOS
last modified: 2010.02.06