モデル名 |
Forza 450 |
製造会社 |
JR |
操縦系統 |
エルロン、エレベーター、ラダー、モーターコントロール、ピッチ |
ローター径 |
731mm |
機長 |
663mm |
飛行重量 (g) |
886g |
動力ユニット |
純正3500KVアウトランナーブラシレスモーター NHM-30-6P、ピニオン15T |
RC装置 |
MKS DS95(スワッシュ) |
目次
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JRさん初の450クラス電動ヘリコプター。スタビレス、スワッシュは120°CCPM、テールはベルトドライブです。2013年5月初旬、Forza450 組立キット(モーター&アンプ付、品番:88333)を、チャンプ秋葉原店で購入しました。
一般的な450クラスヘリと比べて、本機にはいくつか特徴があります。
・メインシャフト6mm、テールシャフト4mm。
・350mmのメインローター使用可能。
・3個のサイクリックサーボは、メインマストを取り囲むような形で、ほぼ120°の等間隔で配置されます。スワッシュへの3本のロッドの長さは同じです。120°CCPMにとっては、幾何学的に見て無理のない、理想に近いサーボ配置です。
・ピニオン内にワンウエイベアリングを内蔵しています。
・ジャイロマウントは2段式と1段式の2つの方式が選べます。
・テールロッドガイドはイモネジで固定されます。
・樹脂製のサーボマウント、ジャイロマウント、テールブームサポートは金属製六角クロスメンバーが貫通するようにデザインされ、このクロスメンバーをボルトでメインフレームに固定するようになっています。強度、精度と重量のバランス、組み立てやすさを考えたすぐれた設計だと思います。
他にも、スワッシュの水平出しのツールが付属するなど、細かいところまで配慮が行き届いています。さすが、日本のラジコンヘリ界をリードするJRさんのキットです。
なお、名称の「Forza」は、イタリア語では「力、強さ」というような意味で、発音は「フォールツァ」ですが、英語圏では「フォーザ」と発音する人も多いのではないかと思います。
・メーカーページ:Forza 450
2.1. 組み立て
各パーツは、ネジ類とともに、取扱説明書の番号順にパックされていますので、組み立ては容易です。主に1.5mmの六角ドライバーを使用して組み立てていきます。パーツの精度は非常によく、樹脂パーツ、カーボンパーツともに修正なしで組み立てられます。またメインローターヘッドは組み立て済み、テールローターグリップもテールセンターハブに取り付け済みです。ネジが金属に取りつく箇所には、ネジロック(キットに付属)を塗布します。
2.2. MKS DS95の取り付け
今回、サイクリック・サーボは、MKS DS95にしてみました。サーボマウントへの取り付けは問題ありません。サーボホーンは、取説によりますと軸中心からボール中心まで12.5mmから14mm、と指定されています。DS95のサーボホーンには12.5mm位置の穴があるので、この穴をわずかに広げてボールを取り付けました。ボールのネジ部が突出したので、手持ちのナットを取り付けました。
DS95は、JRのサーボと軸の位置がわずかに異るので、スワッシュへのロッドは取説指定の47mmよりも1~2mm長くなります。
ヘッドを取り付け、サーボとリンケージし、軽く動かしてみたところ、滑らかに動作しますが、ガタがまったくありません。非常に精度の高い作りなのだと思います。
2.3. BLS257の取り付け
ラダーサーボはフタバBLS257です。サーボ付属のグロメットとハトメを使用し、キット付属のセルフタップビスと金属プレートで樹脂製のマウントに取り付けます。これを左メインフレームに取り付けるのですが、BLS257はわずかに長いため、本機に搭載するには、メインフレームのラダーサーボマウント取り付け穴の加工が必要です。最初、後方の穴を2mmほど長くして取り付けてみましたが、サーボケースがボトムプレートアダプターに干渉してしまいます。そこで前側の穴を2mmほど、ルーターで前方に広げ、わずかに前よりにすることで、取り付けられました。サーボホーンはボール中心が11mmとなるホーンを使用しました。
テールローター取り付けボルトは、手持ちの長めのキャップボルトに換え、ナイロンナットを取り付けて締め具合を調節しやすくしました。
テールを組み付け、ラダーサーボと接続して軽く手で動かして動かしてみました。ここでもまた、サーボの動きにはなめらかに追随しますが、ガタがまったくありません。スワッシュの場合と同じく、精度の高さを物語っていると思います。
2.4. マイクロビーストの搭載と設定
3軸ジャイロにはマイクロビーストを選びました。エンブラ450Eで好結果を得たのと、設定に慣れているためです。付属の両面スポンジシートとタイラップで取り付けました。
マイクロビーストはSpektrum DSM2/DSMX互換の受信機能を内蔵しているため、アダプタケーブル (Spektrum Satellite Adapter BTXA76009)を使って、JRのエクストラ・アンテナ EA-131を接続すると、JRのDSMJプロポが使用できます。この場合、マイクロビースト側の受信機タイプ設定(receiver menu A)は「Single Spektrum Satellite」(パープル)にします。
マイクロビーストの3つのトリマー、サイクリック・ゲイン(エルロン、エレベーターのジャイロ感度)、ダイレクト・サイクリック・フィードフォワード(スティック操作に対するエルロン、エレベーターの反応の度合い)、テール・ダイナミック(テールの止まりの度合い)はすべて9時位置とし、テールジャイロ感度はプロポ側で48%にしました(後述)。
2.5. スワッシュの水平出し
本機のメインシャフトは6mmなので、一般的な450ヘリ用のスワッシュレベラー(5mm用)は使用できません。たまたま道具箱に8mmシャフト用のレベラーがあったので、これに外径8mm、内径6mmのアルミパイプを差し込んで使用しました。
なお、本機のサーボセットのスワッシュサーボ FBL-DS21には、角度の微調整可能なサーボホーンが付属しているため、キット付属の樹脂製パーツを使ってスワッシュの水平出しが行えますので、レベラーは不要です。
2013年5月中旬、晴天で風の弱い日に初フライトしました。
離陸は容易で、ホバは非常に安定しています。やや高度をとってアイドルアップに切り替えたところ、テールのハンチングが出たので、すぐにノーマルにもどし、着陸させました。テールのジャイロ感度が高いようなので、STUNT1/2の感度を48%から35%に下げました。
2フライト目では、アイドルアップのハンチングは止まりました。数回、フリップを試みましたが、最初はマイナスピッチのタイミングがうまく取れずに、大回りになってしまいます。3回目に、少し慣れて小回りできるようになりました。上空飛行はクセがなく、問題なく走らせることができます。旋回時の落ち込みもありません。ただ、風向きによって、テールがハンチングを起こしました。下の動画は、この2フライト目をminokasagoさんに撮っていただいたものです。
3フライト目は、ベテランのS田さんにお願いしました。ストールターン、ループ、ロールが問題なくできることがわかりました。特に軸の通ったロールがきれいに決まりました。
4フライト目は、3Dフライヤーのminokasagoさん。軽く振っていただきましたが、反応はよいとのインプレッションをいただきました。
現在、筆者は本機でフリップ、背面ホバ、上空旋回飛行を練習しています。下の動画は、2013年5月下旬、minokasagoさんに、バックフリップと背面ホバの動画を撮っていただいたものです。筆者のクセで、対面背面に入れた直後、機体を、向かって左方向に流してしまうため、静止させるまでにまだ時間がかかりますが、フォルツァは背面でも非常に安定しているので、安心して練習できます。
設計、品質ともに、さすが、JRさんの製品です。性能面では、筆者のような、ホバと上空飛行ができるレベルの初級者でも、安心してフライトできる安定性を有していると同時に、ベテランの手にかかれば、F3Cパターン、3Dもこなせる万能450ヘリ、という感じです。
6〜8m/sの風の中でもフライトしてみましたが、安定してホバでき、バックフリップも容易です。また、ダウンを打って横風で走らせても、やや風に流されるものの、安定してフライトできました。離着陸も問題ありません。
特に印象深いのは、非常に静かなことです。これはプーリードライブとヘリカルギアによると考えられますが、全体に作りがしっかりしていて、各部のガタがかなり抑えられているため、振動が少ないことも大きいのではないかと思います。
付属のキャノピーは配色が見やすく、長めの白色スキッドもよく見えるので、姿勢が判断しやすくなっています。この点でも、飛ばしやすいヘリです。
minokasagoさんは、近い将来に発売されるであろう6セルバージョンに期待されていて、今から楽しみです。
I橋さんは、TAGS01コンボを購入されました。XG-8で軽快にフライトされています。I橋さんは、さらに DJI NAZA-H+GPS+BEC を搭載してオートパイロットフライト、リターンホームを計画されています。こちらも大変、興味深く、楽しみです。
2013年7月中旬には、M村さんがTAGS-mini付きのスーパーコンボを入手され、製作されました。M村さんはXG8をお持ちで、キットにはXG8用の設定データが付属しているため、調整がしやすい、とおっしゃっていました。また、XG8 / XG6を使用する場合は、TAGS-miniにスーパーコンボ付属のエクストラ・アンテナを接続すれば、受信器を省略でき、軽量化できるとのことです。
I橋さんのTAGS-01コンボ(中央)、M村さんのスーパーコンボ(右)、そして筆者の機体(左)です。みなさんに写真を撮ってもらって「せっかくだから、3機でホバしてみよう!」ということになり、同時ホバを試みました。以下の写真と動画は、minokasagoさんが撮影されたものです。
2013年9月、オプションのカラーボディー(キャノピー)とカラースキッドが発売されました。筆者はイエローが見やすいので、FRPボディーFORZA 450-YE 82390と、脚スキッド-YE 61894をRCチャンプ秋葉原店で購入しました。
2013年9月末、5機のフォルツァが揃ったので 、記念撮影です。
左から、M村さんのスーパーコンボ、S田さんのスーパーコンボ、I橋さんのTAGS-01コンボ、I橋さんのNaza搭載、グリーンボディ/スキッド機、筆者のイエローボディ/イエロースキッド機です。
M村さんとフォルツァ・クインテット。
last update: 2013.12.26