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チェンバロを聴く

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■演奏曲目:

F.クープラン:前奏曲第1番(『クラヴサン奏法』より)

■使用楽器:

フレミッシュ2段鍵盤拡張モデル
(GG~e3、8'×8'×4')
1997年久保田彰製作、a1=415 Hz

この楽器の製作過程の画像を、久保田彰チェンバロ工房「チェンバロができるまで」でご覧いただけます。

■演奏時間:1分24秒
■演  奏:坂崎 紀

 クープランFrançois Couperinの『クラヴサン奏法』L'Art de Toucher le Clavecin(1717年出版)は、当時のチェンバロ奏法を知る上で大変、興味深い教則本で、8曲の前奏曲を収録しています。この8曲は、一種の教育目的で書かれたもので、技術的に簡単なものから難しいものまで、ほぼ難易度順に配列されていますが、さすがにクープランの作だけあって、簡素ながら、味わいのある曲になっています。

 前奏曲第1番は、ハ長調、20小節のごく短い曲ですが、詳細な指使いが指示され、クープランが完璧なレガート奏法を意図していたことがわかります。リュートの分散和音を思わせる書法で、これといった主題は聴かれませんが、当時の宮廷を思わせる優雅さが感じられます。

 またこの曲は、中低音域を中心に書かれています。最高音は、高音部譜表第3線のソ(g)までとなっています。クープランの作品には、このような低音域を中心としたものが散見されますが、いずれも落ち着いた雰囲気を持っています。 これはフレミッシュあるいはフレンチ・チェンバロで演奏したときに最大の効果を発揮します。

last updated: 2009.05.23


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